中学を卒業して飛び出すように地元を離れた私にとって、ここには会うべき同世代人はいない。1年に一度あるかないかの帰省の目的は、年寄りに顔を見せることと墓参りである。ここ最近では、年寄りよりも墓石に向かうことのほうが多くなっている。
祖父の骨が収められた墓は、集落の小高い丘に立っている。その集落は、山あいの狭い土地に辛うじて田畑を配することによって形成されている。墓地からは両側に迫る山と、その間隙を縫うようにして流れる川と、川べりに器用に配された水田とを一望することができる。水田には整然と苗が植えつけられており、その水面はそばに建つ農具小屋を映し出している。この風景に、祖父やこの集落に暮らしてきた人々のすべてが詰っているように感じた。
祖父の遺品の中に3冊の日記がある。A4ノートには、1日の出来事が数行の短い文章や、断片的なメモとして記されている。
5月16日月曜日天気雲後晴 午後2時迄釣りエガミ3ハゲ3 夕方「タルキ」のあぜぬりかぎカッコで囲まれているのは田畑の名称。この土地に田畑を開いたものがいて、それらを脈々と受け継いできた人たちがいることの証だ。日記からは、放っておけば数年で森が侵食してくるであろう山村の土地に、もくもくと、そして大切に手を加えてきた祖父の様子が伺える。おそらく、この集落に暮らしてきた人々はこうやってこの土地の歴史を紡いできたのだろう。その歴史はきれいごとどころか、むしろ泥臭い人間関係の連続だったであろうことも想像に難くない。そのうえで、さまざまなことに向かい合ってきた人たちの面影をも想像することができる。僕は自分自身の問題に向かい合ったさきに、どんな景色を望むことができるのだろうか。
5月17日火曜日晴時々雲 午前中(豆ちぎり)「城下」へ行く 午後「竹ノハナ」芋床うね夕方迄
5月18日水曜日天気晴 松崎へ釣り夕方迄 エガミ1匹 朝「タルキ」え草刈
5月19日天気晴木曜日 午前7時頃からK(長男)の田廻り それから「坂の畠」の竹切り12時迄 午後はR(次女)の所から「斧積」「○原」へ それから「竹ノハナ」え草けづり 妻も来る
5月20日金曜日晴 午前10時30分まで「竹ノハナ」え
午後2時から(もち)の草取り 夕方迄かかる
5月21日土曜日天気晴後雲 午前10迄「竹ノハナ」へ 2人
それから○○の草引 午後は「下北市」のあぜなをし
GW期間中の飲みもの:
福島から買って帰ったマンデリングレードNo.1
母の淹れたコーヒーは香味が弱く、薄かった。
料理の段取りが悪いのか、「コーヒーが冷めた」といって
淹れたコーヒーをポットで再び沸かし、ときにはそれすら冷めてしまってレンジアップして飲む。
普段使っている「特売のインスタントコーヒー」とはやっぱり違う、とは言うものの
そんな淹れ方をされていたのでは特売品もマンデリンも浮かばれない。
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